ラリーモンゴリア2017Etap4 ゾ―モット→ゾ―モット
この日もゾ―モットをスタートしてゴールするループコース、本来は0時にスタートのナイトステージのため距離は119.94キロと短い
AM10:00より前日までの総合順位でスタート、4日目ともなると並ぶメンバーの顔触れも馴染みになっていく、この日までの順位は総合18位、ここまでの走りにまわりからはもう少しレースをしたらいい、というアドバスもいただいたが「最後まで走ることでラリーモンゴリアを経験できる」ということを3年前に身を持って経験したのでこれだけは譲れない
昨日のエタップでは多くの参加者が日没後にゴールしていた、同じテントだったriderの三上編集長も夜中の12時過ぎに戻ってきた、ミスコースをしたらしくルート以外でひとりエルズベルグ(※rider Vol.14参照)をしたらしい、テントに戻ってきた音で目が覚めて声をかけるとKTM 690EDがとんでもない角度で渓谷に落ちていた写真を見せられた、恐ろしい…
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小雨が降るなかスタート、4日目にして初めての雨は前走者の轍をくっきりと残す、ルートがナイトステージ向けにできたコースということもあるだろうがそれまでとは異なるナビゲーションにペースが上がる
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コマ図を追いながら轍で答え合わせ時には逆、コースもサンド質でところどころグラスやギャップの多い高速のエンデューロのようでこの日も30分の間に前走者を数台パス、しばらくすると灰色の路面にでた前方見渡す限りフラットな地平線が続く
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ピスト上にはギャップもなく「スピード出し放題」という看板すらみえた(笑)
ここで全開にしたい気持ちをグッとこらえて最高速110キロでライディングに集中する、10分くらい走っただろうか突然ピスト右側に頭大くらいの石が転がっていた慌てて車線変更(といっても30CMほどだが…)まともに突っ込んでいたら間違いなくバイクとも吹き飛ばされていただろう、やはり自分に課したスピード制限と集中を切らしてはいけないと肝に命じた
そこからまたサンド質の路面に変わり小堤をいくつか超えていく雨でしまっているように見える土も土手の下部ではグズグズに掘れていてハンドルを取られる難しいコンディション(ここで転倒骨折リタイヤしたライダーもいる)そこから2~30キロはEtap2のルートとほぼ同様だった全開必至の高速ピスト、ややサンド質ではあるがR1200GSでもぶっ飛ばせそうなフラットな直線が続く
ここで先ほど追い越した車やバイクにすごい勢いで抜かれるが我慢がまんの110キロ走行
やがて前方にゾ―モットのビバークが見えてEtap4も無事ゴール
この日は最高速度制限以外はそれなりにプッシュしたつもりだが2輪部門4位(総合9位)トップのモンゴルライダーとのタイム差は10分ほどあるいったいどれだけのペースで走っているのだろう
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バイクを定位置に停めて着替えを済ませて仲間の帰りを待つ正午前、今日は日が暮れるまでにバイクの整備を終わらせればよいので時間に余裕がある
カウルを外し各部ボルト緩みのチェックとエンジンオイル、前後タイヤ(ホイール交換)エアクリーナー交換など一通り整備をするがここまで修理やトラブルのようなものがないので(もちろん点検はしている)午後3時頃には終了
仲間と談笑したり他のライダーのマシンを観察したりビバークの時間を楽しむ
そんな中、テント横でタイヤ交換をしていた三上編集長にモンゴル人の一人が声をかけてきた、どうやら「お前のタイヤ交換俺にやらせろ」といっているらしいホイールを渡す三上編集長、まるで自転車のタイヤ交換するように力任せにタイヤを交換してみせた「どうだ」と自慢げに新しいタイヤを装着したホイールを三上さんに返しその場を立ち去って行ったその後手動ポンプで空気を入れてみると見事にチューブを噛んでいたらしくその新しいタイヤはキレイに膨らむことはなかった…
っということで(笑)
今度は作業している姿を見られないようにテントの中で再びタイヤ交換をする三上編集長
Photo SSER ゾ―モット
ビバーク付近を散策をしていると前から姉妹らしき少女たちが近づいてきた、近くのゲルに住んでいるらしい
そこでランチパックに入って消費することのなかった駄菓子をプレゼント
笑顔で受け取り遠くに見えるゲルまで二人で戻っていく
「日本と同じ時が流れているのか?」と思うほどにゾ―モットのビバークではゆっくりと時間が流れる
今日もあの娘たちはあそこで生活をしているのだろうか
あれ以来、日本で忙しく気持ちにゆとりがないときはこの時の少女たちとそこにあるはずの時間に思いを巡らす
いよいよ明日は後半戦のEtap5ゾ―モットのビバークを離れ大きく東に移動する一日